東北地方の沿岸部に位置する岩手県は、歴史溢れる観光スポットや、四季折々の自然、とっておきのグルメが楽しめる地域です。今回は岩手県に旅行に行くなら、1度は訪れておきたいという名所を10ヶ所選びましたので、ぜひ観光地巡りの参考にしてみてください。
目次
岩手県の基本情報
面積は北海道に次いで2番目の大きさ
あまり知らない方も多いですが、岩手県は北海道に次ぐ日本で2番目の面積の広さを持つ県です。山や盆地があり、海にも面していることから、見る場所によって異なる表情を見せ、景色に飽きることがありません。
東京からなら新幹線で2時間ほど、飛行機なら1時間程度で行けてしまう距離感なので、旅行先にも選びやすいですね。
岩手県内でも地域によって気候が異なる
岩手県の特徴として挙げられるのが、地域ごとに気候が異なることです。山沿いは雪が多いのですが、沿岸部はそれほど積雪はなく、夏は涼しく過ごしやすくなっています。
逆に内陸部は冬の寒さ、夏の暑さが厳しい傾向にあり、日本の春夏秋冬をしっかりと感じることができますよ。この気候の差から、海や山の幸など、様々な食べ物がおいしいのもポイントです。
とにかく麺グルメが最高
岩手と聞いて、麺料理を思い出す方も多いのではないでしょうか?特に“盛岡三大麺”と呼ばれている、「わんこそば」「盛岡冷麺」「盛岡じゃじゃ麺」が有名で、多くのお店で食べることができます。
また、わんこそばがツアープランに組み込まれていることも多く、観光ついでに麺料理で食い倒れてみるのも楽しそうですね。
岩手県観光スポットおすすめ10選!
それでは、岩手県のおすすめ観光スポットをチェックしてみましょう。今回はここだけは外せないという名所10ヶ所選びましたので、カップルや家族など、様々なシーンで訪れてみてください。
平泉
平泉は奥州藤原氏が栄えた平安時代末期にできた、遺跡群や寺院が当時の良好な状態のまま残っている貴重な地域で、2011年に世界遺産に選ばれました。
中尊寺、毛越寺、観自在王院跡、無量光院跡、金鶏山という5つの遺跡がまとめて『平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―』という名前で登録され、現在は季節を問わずに旅行客が訪れる、東北のなかでも有名な観光地となっています。
町内の観光スポットを気軽に効率良く巡れるよう、“るんるん”という巡回バスが走っているので、初心者でも訪れやすいのがポイントです。
厳美渓
一関市には『磐井川』という川が流れていて、その中流には『厳美渓』という観光スポットがあります。
日本の文化財である名勝、そして天然記念物に指定されている渓谷で、伊達政宗も愛した景勝地です。散策がメインとなり、45分程で周れるウォーキングコースはしっかりと整備されているのに無料で楽しめるため、家族連れなどに人気となっています。
また、絶対に食べたいのが『郭公だんご』で、渓流の対岸にある『郭公屋』で購入することができます。この購入の仕方が面白く、ロープに下がった籠に注文書と代金を入れて郭公屋まで滑らせ、引き上げられると注文した品が籠に入って戻ってきます。アトラクションのように、楽しめること間違いなしですよ。
カッパ淵
遠野市土渕町にある『常堅寺』の裏側には小川が流れていて、その淵を『カッパ渕』と呼びます。
河童の伝説が数多く残されていて、「淵からカッパが出てきた」「河童が住人たちにいたずらをしていた」なんて噂をあちこちで聞くことができますよ。カッパ淵の周辺はうっそうとしているので、確かにカッパが出てきてもおかしくなさそうな雰囲気です。
さらに夫婦のカッパが鎮座している祠があり、ここで拝むと胸が大きくなる、お乳が出やすくなるという言い伝えもあるので女性は特に訪れてみたいですね。
浄土ヶ浜
宮古市にある三陸復興国立公園には、『浄土ヶ浜』という海岸があります。白い小石が広がる砂浜と、大色の輝く海のコントラストが大変美しく、国の名勝に指定されています。まるで極楽浄土のような景色ということで、“浄土ヶ浜”と名づけられたそうですよ。
見る場所によって表情を変え、ゆったりと流れる時間を感じることができるのではないでしょうか?また、小型船に乗って海岸付近を遊覧できるアクティビティもあり、“青の洞窟”の異名を持つ『八戸穴』はぜひ一度は見ておきたい素晴らしさです。
小岩井農場まきば園
日本最大級の民間総合農場である『小岩井農場』は、岩手郡雫石町と滝沢市にまたがるように所在しています。3,000ヘクタールもある広大な敷地のなかの40ヘクタール分を『小岩井農場まきば園』として開放しているので、1日遊びながら周ることができますよ。
ガイドつきで農場を周るプログラムや、馬やウサギなどの動物と触れ合ったり、小岩井乳製品を使用したグルメに舌鼓を打ったりなど、カップルでも家族でも楽しめるでしょう。
岩手山
岩手県の最高峰の山である『岩手山』は、岩手県のシンボルであるとともに日本百名山にもなっている活火山です。登山中に見ることができる高山植物や、麓に広がる『焼走り熔岩流』、山頂は360度の大パノラマを望めるので、自然を感じられるスポットでしょう。
登山レベルや目的に合わせて、7本の登山道を選ぶことができるので、入山ルートと下山ルートを組み合わせて、毎回異なる景色を見ながら登山が可能です。
盛岡城跡公園(岩手公園)
『盛岡城跡公園』は南部藩主の居城だった盛岡城の跡地で、正式名称は『岩手公園』ですが、開園100周年を迎えたときに愛称として『盛岡城跡公園』と命名されました。
お城自体は明治初期に解体さていますが、現在でも池や石垣などが残り、情緒溢れる公園となっています。四季折々の植物を見ることもでき、春の桜や秋の紅葉の時期などは特に観光客でにぎわっていますよ。
JR盛岡駅からバスで10分、歩いても15分なので、立ち寄りやすいのも魅力です。
岩手銀行赤レンガ館
赤レンガ造りが印象的な『岩手銀行赤レンガ館』は、盛岡駅からバスで10分程度の好立地にあります。ここは1911年に森岡銀行の本店として完成した銀行建築で、重要文化財にも指定されました。
それから銀行としての営業は終了し、2016年に館内の展示や多目的ホールとして再オープンしてからは、岩手の観光スポットとしてにぎわっています。外観や内装の美しさを見るのも良いですし、当時の資料や歴史などに触れてみるのも面白いですよ。
宮沢賢治記念館
花巻市は宮沢賢治の古郷として有名で、彼の人生を知ることができる『宮沢賢治記念館』があります。
たびたび童話作家として紹介される宮沢賢治ですが、実は科学者や農学者、宗教家といった側面も持っています。その世界観が時代背景と共にわかりやすく紹介してあるのが『宮沢賢治記念館』なので、大変勉強になるでしょう。
2015年にリニューアルされさらにパワーアップし、年間20万人が訪れるという岩手でも有数の観光スポットとなっています。
奇跡の一本松(高田松原津波復興祈念公園)
最後にご紹介したいのが、陸前高田市気仙町の高田松原跡地に立つ、『奇跡の一本松』です。樹齢300年以上の歴史あるクロマツやアカマツが数万本植樹されていたのですが、東日本大震災の津波に被害を受け、そのほとんどが跡形もなく流されてしまいました。
そんななか、たった一本だけ奇跡的に残った松を“奇跡の一本松”と呼んでシンボル化し、大震災のできごとを後世に受け継ぐためにモニュメントとして保存されているのです。『高田松原津波復興祈念公園』内に立っていますので、ぜひ足を運んでみてください。
岩手県の広大な土地には名所がたくさんある!
宮沢賢治や石川啄木の出身地である岩手県は、広大な土地に観光名所が豊富にあり、1回の旅行ではなかなか周きれそうにないですね。
世界遺産に登録された歴史ある遺跡や、季節ごとに楽しみ方が異なる大自然、絶対に食べたいご当地グルメや海の幸など、今回ご紹介した10選を参考に、目的を定めて周ってみると上手に巡ることができるでしょう。
東京からも訪れやすいので、どこに旅行に行こうか悩んだらぜひ岩手を検討してみてください。